去年あたりから僕自身ずっと気になっているのがボンザーです。
60年代後半にマルコム&ダンカンのキャンベルブラザーズによって
考案されたこのフィンシステムは、ボードの性能が
試行錯誤されていたころツインフィンとトライフィンの狭間で
当時陽の目を見ることは少なかった様です。
それが昨今のオルタナティブボードブームとサーフィンの
原点回帰ブームによって再認識され始めたボードです。
トライフィンの元祖と言われているが実際は?
サーフボードがどんどんと短くなっていった60年代後半
5フィート台のシングルフィンやツインフィンが流行していましたが
これらのボードはサイズの小さい波では調子よく使えていたものの
ビッグウェーブになると安定したライドが出来ず苦戦を強いられました。
そこで『大波に挑めるショートボード』として開発されたのがボンザーです。
キャンベルブラザーズはツインフィンよりも安定感のある
シングルフィンを元に、その両サイドへやや寝かせ気味で
ベース幅の広いフィンを追加し、さらにボトムの形状も見直すことで
強力な水の流れをテールエンドに向けて作り出す事に成功しました。
つまりボンザーはあくまでボンザーで、トライフィンとは
そもそもの性格付けが違うものと言えます。
僕の解釈ではシングルフィンでの究極を追求した結果が
ボンザーフィンなのではと思っています。
その証拠にキャンベルブラザーズはトライフィンが世界を席巻した
80年代にもトライフィンに染まることなく
5フィンのボンザーシステムを開発して対抗していました。
しかしやはりトライフィンの勢いには勝てず陰に隠れてしまったのです。
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オーダーする場合は慎重に!?究極のフィンセッティング
僕の友人から聞いた話ですが、海外の某有名シェーパーさんに頼み込んで
ボンザーをシェイプしてもらったことがあるそうなんですが、
全く使えずがっかりしたという話を聞いたことがあります。
ボンザーはボトムの形状とサイドフィンの位置関係、
角度等が物凄くシビアにセッティングされているので
そのノウハウが無いととても乗りにくいボードになってしまうようです。
オーダーで製作する場合はボンザーのノウハウが
きちんとあるシェーパーさんか、すでにラインナップに
ボンザーがあるメーカーを選ぶのが良いかもしれません。
今後ボンザーが主流になる??
ボンザーは元々大波の上を安定して滑ることができる
ショートボードとして開発されている経緯があるので、
日本のブレイクに多い比較的サイズの小さい波には不向きなのでは?
という人もいます。
しかしボンザーのスピード感やターンの伸びなどは
味合わずにいるのは損だと思います。
ボトムターンからのトランポリンみたいな伸びが最高!
とは一度残念なボンザーを作ってしまった友人が
ちゃんとした物を手に入れた際に言っていた言葉です笑
台風シーズンなどの THE DAY の際に楽しめる1本として
持っておくには非常に魅力のある板だと思います。
そして作るのが難しいとされるボンザーですが
最近は3Dプリンターを導入した
マシンシェイプも広く行われてきているので、
ハンドシェープに拘らなければ
既製品のボンザーも手に入りやすくなると思います。
主流にはならないかもしれませんがサイズアップした日に
海で使っている人が増えると
当時を目の当たりにするようでワクワクしますね!
昨今流行りの兆しがあるアシンメトリーボードに
興味のある方はこちらの記事を読んでみてくださいね↓